髪に効く? シャンプーと漢方

3-4年前から、前髪から頭皮が透けるのが気になっていた。上から光があたると特に顕著で、洗面台の前にたつと憂鬱になった。シンガポールは日差しが強いせいか、男女問わず薄毛が多い。加えて自分の祖父はツルツルだったし、父もフッサフサとは言えなかった。だから、これも運命かもなと思っていた。それが、ここ数ヶ月くらいで状況が改善したのだ。思い当たるのは、シャンプーと漢方だ。

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シャンプーは、ロレアルの抜け毛防止用(女性向け)を使っている。妻が買ったものだが、妻の肌には成分が合わなかったようで、勿体ないから残りを使うことにした。

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漢方は、田七人参の粉を水に溶いて飲んでいる。この記事を読んで、疲れやすさに効くかなと思って飲み始めた。

この2つが原因という確証はない。今の職場のストレスの無さや、結婚して生活が整ったことも効いていると思う。ただ、ひょっとしたら、と思って書いておく。日本では手に入らないかもしれないが、シンガポールなら普通に薬局で手に入る。試してみてほしい。

続々・深セン記

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5月の頭に深圳と汕頭に行ってきた。深圳に行くのは2年ぶり4度目。今回は田中さんに案内してもらったおかげで、また新たな深圳を知ることができた。上の写真は深圳のOCT LOFTという街区で撮った。電気街の喧騒とはうって変わって、綺麗めなカフェやショップ、ギャラリーなんかが並んで居心地がいい。常夏のシンガポールではできない街歩きが楽しめて、思いのほか癒された。

今回、初めて中国の新幹線に乗った。Trip.com のiPhoneアプリを使えば、海外からでも簡単に予約と決済ができる。乗車前に窓口で切符を受け取る手間はあるが、それでもJRよりは予約システムが開かれていてありがたい。

タクシー配車サービスのdidiも使った。普通のタクシーだとドライバーとのコミュニケーションに四苦八苦するが、didiのおかげで安全に移動できる。使用感も、UberやGrabと大差がない。

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深圳では大芬という画家と画商でひしめき合っている街にも行った。かつては名画の模倣で有名だったようだが、現在は模倣とも独創ともとれない油絵が所狭しと並んでいた。草間彌生のインフィニティネット風の絵があったら買おうと思ったが、残念ながら見つけられなかった。ただ、カボチャ風のはあった。圧倒的に多いのはゴッホ風で、たまに奈良美智風のがあった。描きやすさ・色数・キャンバスのサイズ・アーティストの人気、などが反映されているのだろう。

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汕頭では美味しいものばかりを食べたが、今回も深圳ではハズレ飯を引いてしまった。シンガポールに長く住んだせいで、中華に対する期待値が高いのかもしれない。とはいえ深圳の露店やフードコート、ファーストフードの食事は、博打要素が高い。それでも蘭州(兰州)拉麺の汁なしだけは裏切らない。中国北部の麺の旨さと、ムスリムのスパイス使いの巧みさが合体して、最高に美味しい。喫茶店で食べるスパゲッティみたいなところもあるから、日本人の口には合うと思う。

ベストの尽くし方

「和食は材料が9割」なんてことを魯山人は言っているバゲットを焼くようになって、その言葉の意味がわかるようになった気がする(和食じゃないけど)。

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パンの味は小麦粉の特徴そのものだ。香りのいいもの、噛むと味がするもの、よく膨らむもの。見た目は同じ粉なのに、その個性は千差万別だ。品種の違いは産地の違いでもある。パンやピザを焼くときは、日本産より欧米産のほうがずっと美味しい。もちろん普段使いだから価格や栄養価も無視できない。現時点で我が家ではBob's Red MillのArtisanが攻守最強と決まった。

一方で、これは和食とは言えないけど、お好み焼きはどんな小麦を使っても美味しい。いつも特売のミックス粉を買うので、メーカーが毎回違うんだけど、不満に思ったことがない。化学調味料で安定化されてるからだろうけど、やっぱりお好み焼きはソースが命だ。自分はオタフクがお好みだ。

小麦を使うと言えば、唐揚げのような料理もある。唐揚げも新鮮な若鶏で作ったほうが美味いに決まってる。だけどシンガポールにいると、臭いの強い、ちょっとやばそうな鶏肉に出会うことがある。そんな鶏肉でも、唐揚げにすれば美味しく食べられるから嬉しい。色白と揚げものは百難隠す。

同じ揚げ物だと、最近は「がんもどき」に感動している。雁なんか食べたことないし、まったく肉の味はしないのに、うまいんだなぁ。揚げたてもいいし、煮てもうまい。中途半端に肉の入った豆腐ハンバーグよりずっと美味い。古のベジタリアンの執念には恐れ入る。

つまるところ、魯山人が本当に言いたかったのは、 材料vs料理の比重論ではなく、ゲストのためにベストを尽くせということだと思う。そもそも、ご馳走の語源は「美味しいものを求めて走り馳せる」なんだから、魯山人に言われずもがなだ。無い袖は振れないし、手にした札でやるしかない。Anything Goesだ。

そんなわけで、魯山人=性格最悪な短小野郎という説も、なんとなく理解できるようにもなりました。