失っても、生きる

メガロボクスというアニメが面白かった。あしたのジョー50周年を記念した1クールのアニメで、かつて「ジャパニメーション」と呼ばれた作品がもっていたクールさがあり、毎週、ほんとに楽しみに見ていた。今井レオのオープニングテーマもかっこよかった。

megalobox.com

登場する外骨格ギアの必然性については賛否両論あると思う。いや否定意見の方が多いだろう。メガロボクスとは、外骨格型パワードスーツ(通称ギア)を開発する財閥企業が、軍事転用を見据えたテストベッドとして主催する、ボクシング風の興行だ。それなのに、ギア付きの選手が生身の人間に、ことごとく負けてしまう。しまいには、財閥企業の専属ボクサーすら、ギアを外して戦い始める始末。

人間と機械によるスポーツと聞いて、僕らはF1やボブスレーのようなものを想像しがちだ。アスリートとエンジニアとコーチが一体になって、勝利にひた走るイメージを思い浮かべる。だがそうしたスポーツの多くは、スピード競技(もしくは演舞)、いわば「人 vs 神 (≒物理法則)」の戦いだ。

人と人とが拳を交わすメガロボクスにおいて、むしろギアは拘束具のように描かれていた。そもそもボクシングのグローブは、双方にダメージを与えすぎないためにある。プロが素手で殴りあえば、選手として再起不能になってもおかしくないのだ。

しかし、後先を考えずに強い・弱いを競うなら、ボクサーとはいえ素手ごろで戦いたいのではないか?ましてメガロボクスでは。いくらプロの選手でも、ギアの七光で勝ったと観客に言われては、誇りが得られまい。

メガロボクスで描かれる拘束具は、ギアだけではない。市民権がない、借金がある、両親が死んだ、選手生命が潰えた。こうした負の拘束を背負う人物がいる一方で、恵まれた生まれゆえに拘束から逃れられない人物も登場する。みな望むと望むまいと、自らの拘束と戦うことになり、そして取り返しのつかないものを失っていく。

それで彼らは真っ白に燃え尽きてしまったのだろうか?

答えはノーだ。「戦って、死ね」とは往年のジャパニメーションスプリガン」のキャッチコピーだが、最新のジャパニメーションメガロボクス」はそうじゃなかった。人は「失っても、生きる」のだ。戦って失うことは、人生に敗けることじゃない。そして人生は、勝手一人で終えるものではないのだから。

本当にいい作品だった。関わったスタッフの次回作が楽しみだ。

深圳製のカメラレンズを買った

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先月は誕生月ということで、珍しく色々物を買った。そのうちの一つが、深圳の七工匠(7Artisans)が販売するマニュアルレンズ・25mm F1.8 MFTだ。シンガポールの通販サイトだと、送料込みで8,200円くらいだった。

F1.8だけあって、よくボケる。花を撮るとこんな感じ。

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ピントがあってるところは、なかなかシャープに撮れる。

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ただボケはあまり綺麗じゃない。背景が複雑だと、グルグル・ザワザワして気持ち悪い。

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夜景から焦点を外すとこんな感じだ。

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絞り込んでやると風景写真にはいい。写ルンですで撮ったような雰囲気だ。

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【感想】このレンズの魅力は、新品なのにオールドレンズの味と雰囲気が楽しめるところだ。安いから雑に扱えるのもいい。鏡筒も金属製なので、傷すら味になる。正確さを求めるなら、1万6千円で買えるパナソニックの25mm F1.7がいいだろうし、ボケを求めるなら、中一光学やコシナの25mm F0.95を買ったほうがいいと思う。ただ、週末のお出かけにカメラを持っていくときには、そこまでガチにならなくてもいいよね。シャッターチャンスなんて逃したっていい。だって明日も歩く道だから。そんなときに、このレンズいいなって思います。

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髪に効く? シャンプーと漢方

3-4年前から、前髪から頭皮が透けるのが気になっていた。上から光があたると特に顕著で、洗面台の前にたつと憂鬱になった。シンガポールは日差しが強いせいか、男女問わず薄毛が多い。加えて自分の祖父はツルツルだったし、父もフッサフサとは言えなかった。だから、これも運命かもなと思っていた。それが、ここ数ヶ月くらいで状況が改善したのだ。思い当たるのは、シャンプーと漢方だ。

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シャンプーは、ロレアルの抜け毛防止用(女性向け)を使っている。妻が買ったものだが、妻の肌には成分が合わなかったようで、勿体ないから残りを使うことにした。

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漢方は、田七人参の粉を水に溶いて飲んでいる。この記事を読んで、疲れやすさに効くかなと思って飲み始めた。

この2つが原因という確証はない。今の職場のストレスの無さや、結婚して生活が整ったことも効いていると思う。ただ、ひょっとしたら、と思って書いておく。日本では手に入らないかもしれないが、シンガポールなら普通に薬局で手に入る。試してみてほしい。