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「小島秀夫の視点」

ゲーム・デザイナー 小島秀夫氏のブログの連載をまとめたのが本書。僕はこれまで小島監督の作品だけを見て憧れていたけど、この本で趣味や性格の部分で似通ってるところが発見できて嬉しくなった。また生活の素朴な一面が伺えて、泡沫クリエイターとしては安心なんかもした。

さて。小島監督の作品は、強い男がいて、不可能を可能とする技術があって、世界を貶める悪がいて、悪がもたらす窮地の先に、希望が生まれる。僕はそうした物語が好きだし、子供の頃からずっと好きなんだけど、現実を見ればどうだろう。男は強さへの動機を失ったし、技術の輝かしさも曇り始めた。悪の姿は個人や組織ではなく、社会の網目から現れるようになった。希望は、もちろん自意識的な希望はあるだろうけど、社会としてはどうだろう。

みんなはどうかわかんないけど、泡沫クリエイターとしての僕は、そうした現実に対する解を出したいと思ってコンテンツを作ってる。悲観的で皮肉屋の心で、楽観的で健康的な体がコンテンツを作っている。二十三歳以降の作品は全部そう。恥ずかしいから二度と言わないけど、今日は僕の誕生日だしおおめに見てね。