終了

今日を持って四月からの歯科への通院が終わった。

僕が歯医者を嫌いになったのは、単に治療が痛いからじゃなく、小中高の定期検診でやってくる歯科医が、いつも咥内から虫歯を発見しようと躍起になっていたからだ。こっちは歯に痛みも滲みも感じていないのに、「虫歯っぽい」という理由で街の歯医者に送られる。行ったら行ったで検診医のお達しどおりに軽く歯が削られる。それが理不尽でならない。くわえて僕には一本、乳歯のままの歯があるんだけど、こいつのせいで毎年のように検診にひっかかる。検診医は履歴を参照するってことをしないのだ。そんなことが小中高と12年間も続いたおかげで、僕は歯医者がほとほと嫌いになってしまった。

が。あまりに長く歯医者に行ってないのも人生的に危険なので、この春、重い腰を上げて10年ぶりに通い始めることにした。今回選んだ歯科医は実に良かった。早期発見・早期治療が常に最善ではないと知っている歯医者だった。こちらの要望を聞きながら、危なそうなところを少しずつ確実に治していってくれた。そのおかげで身体的な負担も精神的な不満も皆無だった。心地よいままに、全6回の治療を終えることができた。

そしてついに、僕の咥内は安全圏に戻ったのだ!