EC2011

10月6日から日本に滞在している。今回は帰省ではなく、出張での帰国につき、日々が緊張の連続である。とはいえ、ようやく前半戦が終わって一息つくだけの余裕ができた。なので今日は、今回の出張のメインイベントとなったEC2011について、ちょっと書いておこうと思う。

EC2011とは、Entertainment Computing 2011の略。10月7日から9日にかけて、東京は日本科学未来館で開催された、エンタテイメントに特化した情報系の学会を指している。この学会は2003年に始まって、今年で9年目になる。

そんな若い学会だからこそ、やはり会場に熱気がある。実行委員に活気がある。総じてみんな元気である。こうしたECに対する印象は、実は今回参加するまで持っていなかった。僕はかつて1度だけ、EC2009に参加したことがあるんだけど、その時は一週間にわたる雨刀の展示の最中だったせいで、自分の口頭発表を終えた段階で力尽き、他の方々の発表を見ることなく帰宅してしまったのだ。その時の後悔があるからこそ、今回はECとは何かを知るために、全力で発表とデモを味わうために、敢えてシンガポールから帰国したのである。

そして僕が得たのは、熱気と活気と元気による、興奮の嵐だった。何度「うぉー!」「やべー!」を連呼したことか。今はまだ興奮が収まらなくて、うまく言語化できないから、とりわけ素敵だと思った作品のビデオを列挙しておく。


(↑2分7秒目からが見所)

坂根巌夫先生の招待講演もまた、興奮の連続であった。僕らより年長の研究者やメディアアーティストが坂根先生を神のように崇めている理由を、今、完全に理解した。科学と芸術の古事記が書ける人は、この世界で坂根先生しかいないかもしれない。こんな人が日本にいるなんて、僕らはそうとうラッキーだ。

実は、科学未来館に行ったのも今回が初めてだった。夜の未来館ツアーで体験した「アナグラのうた」には、鳥肌が立った。まさかディストピアを「科学館」で提示されるとは思わなかったからだ。ただでさえインタラクティブインスタレーションによるストーリーテリングって超難題なのに・・・まさに脱帽。

こうした素晴らしい作品に紛れて、僕も自作のトイカー・キャタピーを発表する機会に恵まれた。幸い皆さんに喜んでもらえたようで、僕もすごく嬉しい。アドバイスもたくさんいただけたし、これからそれを反映して頑張っていこう。キャタピーについての詳しくはこちらで。http://www.yuichirock.com/catapy/

さぁ、出張後半戦にとりかかろう。