未踏なら、それでいいのか

研究活動の一側面に、未知を発見し記述する、という営みがある。研究者は、未知を前に無知ではいけないので、研究を始める前に(そして進めている間も)、先行事例を調べていく。仲間に聞いたり、論文を読んだり、グーグルしたり。そうやって集めた先行事例を分類すると、自ずと未踏の領域が見えてくる。そしたら勇気と仮説をもって(しばしば不安に怯えながら)、新天地へと進むだけだ。

先行事例を集めるのは、難しくない。研究者の任務は、新たな知を明らかにすることであって、その過程で糧としたものは、出典として明らかにすればいいのだし。難しいのは分類だと思う。上の図は極端だけど、「白い物体」を縦軸に「茶色い物体」を横軸にして、こういう分類だってできる。空白の部分は、確かに未踏の領域だけど、突き進む価値を感じない。まぁ、便器型カレー皿とか実際にあるけど*1、そういう道は、一生ウンコをご飯にかけ続ける覚悟のある人だけが、突き進んで欲しい。失敗が見えている先へ突き進むのは、勇敢ではなく無謀だ。