最近、始めたことなど。
1. 漢詩
漢詩はクールだってことに気づいた。詩の定型や内容はともかくとして、言葉選びのセンスや読み下しを音読したときの響きが、実に今の自分に心地いい。なので、ひとまず何冊か入門書を借りてきて、原文と読み下し分だけを読んでいる。古文は翻訳/解釈のプロセスを踏むと、一気につまらなくなる。これは英語でも同じだ。なによりまずは読み続けて、グルーヴを体得することが必要だ。解説は、あとから効いてくる。が、初学の目にはお節介な年寄りに映る。
2. 暮しの手帖
たまには雑誌でも買おうと思って書店へ行ったが、なかなか見識を拡げてくれそうなものが見つからない。どれも野暮ったいというか、俗気が多すぎるというか、今だけを見つめているものが多すぎるというか。何か雑誌を買いたいのに、買いたくなる雑誌が見つからないっていうのは、どういうことなんだろう。さんざん書店で悩んだあげく、拾い上げたのが暮しの手帖。これが当たりだった。なぜか。まず丁寧な作りであること。言葉遣いも装丁も品良くまとまっている。次に広告が一切無いこと。これは素晴らしい。僕は常々、広告のような雑誌に金を払うことに、理不尽を感じていた。広告無しは、実に素晴らしい。そして、生活のためだけの雑誌だっていうことだ。世の中には様々な生活があり、普段それは並行世界のように、お互いが気づかず存在している。そこに気づけただけでもメッケもの。しかも美味しい鍋の作り方まで書いてあった。それだけで十分に満足だ。