狭い国

シンガポールは国土が狭いため、国民の99%が団地に住んでいる(たぶん)。この団地は、大きく2種類に分けられる。1つはHDBと呼ばれる公団。もう1つはコンドと呼ばれる民営のコンドミニアム。両者の違いは、部屋の綺麗さ・設備の充実度・警備員の有無・その他なんだけど、正直なところ大差は無い。結局は団地だし。差があるとすれば交通だ。HDBが地下鉄駅やバス停の近くに密集しているのに対し、コンドミニアムは閑静な土地に建っている。閑静とは辺鄙の丁寧語なので、つまるところ車がないと辛い場所にある。この国は狭いので、自家用車があればどんな場所でも乗り付けることができる。ただしこの国は狭いので、車が増えると交通渋滞が深刻化する。そんなわけで、シンガポール政府は猛烈な税金で自動車の個人所有を制限している。要するに、この国は狭い。それが一時が万事、いろんなことに影響を与えている。