どぶろくを作った

明治以降、日本では個人での酒造がご法度だけど、シンガポールでは月30リットルまで醸造酒の生産が認められている*1。そんなわけで、先週一週間かけてどぶろくの製造にとりかかった。レシピは下記のサイトを参考にした。
http://www.osk.3web.ne.jp/~jetplan/takejun/doburoku.htm

材料

・水
・米
・みやここうじ
イース
・砂糖

醸造1日目

Doburoku
ミネラルウォーター、おこわ(カリフォルニア米)、みやここうじ(明治屋で入手)、ドライイースト(パン用)、プレーンヨーグルト、テーブルシュガーを混ぜた直後の状態。ひたひたになった材料がタッパーの下に沈んでいる。

Doburoku 
しばらくすると材料が水分を吸収して、どろどろの塊になってくる。

Doburoku
醸造開始から数時間後。プツプツと大きな音をたてながら、もろみと液体とに分離し始める。酒まんじゅうの匂い。

醸造2日目

Doburoku
夜の撹拌後。このころからあまり大きな音がしなくなる。とりわけ撹拌後は発酵が滞るのか、しばしば無音状態になる。

醸造3日目

Doburoku
朝。上層にもろみが浮かび、下層に酒粕が沈殿している。タッパーに耳をそばだてると、かろうじてジュワジュワと音がする。

Doburoku
夜の撹拌後。もろみがドロドロになり始める。ツンとしたエタノール臭がする。

醸造4日目

Doburoku 
朝。液層が黄金色になる。

Doburoku
夜の撹拌後。もろみがほとんど原型をとどめていない。撹拌に使用したしゃもじを舐めると、どこか乳酸菌飲料的な味がする。

醸造5日目

Doburoku
朝。もはや前日から変化なし。そろそろ頃合いかとおもわれる。

Doburoku
夜。玉網でざっくり濾したどぶろく。意外にも淡麗。口当たりがよく、ごくごくいける。ちゃんと酔える。しかし悪酔いする。

Doburoku
ザルで念入りに濾した上で、残りはペットボトルに詰めた。

醸造6日目

Doburoku
朝。黄金色の液体と、白色のにごりとに分離した。このあと冷蔵庫で保管を開始。

醸造7日目(終了)

Doburoku
一日半冷蔵庫で寝かしたあとのどぶろく。5日目よりも飲みくちはスッキリしている。しかし飲み進めると、妙に脳がピリピリと痺れだす。


以上、こんなかんじでどぶろくの製造を試みた。初めてにしては口当たりも良く、ちゃんと酔える酒にはなったが、飲み進めると脳が痺れだすのには参った。いっそ「頭痛の種」とでも名付けたい感じ。まぁこれに懲りず、なかば人体実験的ではあるが、美味しい製造法を探していこう。まずは頭痛の原因を追求したい。

以下、備忘録。
・米の澱粉は麹によってブドウ糖に変わり、ブドウ糖酵母(イースト)によってアルコールに変化する。よって米・麹・酵母の比率が醸造に大きく影響を与える。
・乳酸菌(ヨーグルト)の添加には二説あり。①雑菌の繁殖を防ぐため。②風味付け。どぶろくのアルコール度数が高まるにつれ①の用途は薄まると思われる。
・一般的に日本酒は冬に仕込む。これも二説ある。①気温が低いと酵母の活性も低く、急激な発酵を抑えることができるから。②農閑期であり、期間労働者を確保しやすいから。
醸造期間が短いほど端麗辛口な仕上がりになり、長いほど米の甘みがでるらしい。ワインセラー的なものを用意すれば、シンガポールでも長期醸造が可能か?
インドネシアにはブルムというどぶろくがある。常夏の国ならではの醸造法があるのだとすれば是非参考にすべきである。
・最終のどぶろくをペーパーフィルターで濾したところ、淡黄色生酒状の酒を取り出すことができた。しかし雑味と風味がともに抜けてしまう。
・パン用のドライイーストが頭痛の原因という説がある。中国の米酒用のイーストを入手したので、比較検討する予定である。
・スパークリングどぶろくを作る場合、2-3日目の状態で瓶詰めしないといけない。

おまけ

Doburoku
酒粕にはキュウリを漬けることにしました。