3年前にASUSのX205TAという格安ノートパソコンを買った。以来、出張や展示で酷使したせいで、とうとう樹脂製の筐体が欠けてしまった。そこで、欠けた部分に金継ぎを施すことにした。ちょうど割れたコーヒーカップを直すために、道具を買ってあったのだ。
今回の金継ぎは、かんたん金つくろいブックを参考に、真鍮粉と新うるしとタミヤのエポパテを使った。なので正しくは「金継ぎ」ではなく、「真鍮繕いもどき」である。欠けた部分にパテを盛り、硬化したらカッターと紙やすりでパテを削る。そこに真鍮粉を混ぜた新うるしを塗れば完成。実作業時間は1時間もかからなかった。
作業前は仕上がりが不安だったけど、想像以上にかっこよくなった。マットなボディに金色が映えて、惚れ惚れするくらい渋い。古の美意識は、現代の生活にも応用できると知れて、嬉しかった。