子の出生は、どこか自然災害に似ている。備えていても衝撃は甚大、以後の生活も慣れるまで癒えるまで相当の時間がかかるからだ。
そんな育児も10ヶ月がたち、ようやく余裕をもちながら仕事ができるようになった。この夏は教材研究のために何冊も本を読んだ。なかでもおすすめはMind in Motionだ。身体の運動と移動を通じて、いかに人間が現実の時空間を把握してきたか。そして現在の情報デザインが、その成果であることを、認知心理学の泰斗が語ってくれて嬉しい。
Amazonのレビューは、読者とのミスマッチからか芳しくないが、僕は非常に面白く読んだ。これまでにも、例えば現象学の立場から情報デザインに言及した書籍はあった。代表例としてWhere the Action isがあるけれど、原著から20年以上経ってまだ邦訳がでない。唯一の補助線は、奥出先生の解説だろうか?