割れた茶碗を金継ぎしている。漆は湿気がないと固まらない。よって秋が来る前に片付けないといけない。金継ぎ図書館の簡漆金継ぎを参考に、破片を接着剤でくっつけて、その上に漆を塗る。そして生乾きのうちに錫や真鍮の粉をかける。
作業自体は平易だが、漆の乾燥には数日かかる。職場は山中にあって湿気の宝庫なので、仕事の気分転換に取り組んでいる。
写真は作業中、作業後の茶碗。この飯茶碗は2016年の正月に、ベトナムのバッチャンで買った。その日はぎっくり腰で歩くのもおぼつかなかったが、ハノイからの路線バスに乗って買いに行った。ベトナムの焼き物は、全面に釉薬のかかったものが多く、素朴なりに上手に作られている。いっぽうこの茶碗は、日本の陶器のように歪んでいて、それが面白い。ハノイの安南パーラーにも、同じ作家の陶器が並んでいたと思うが、バッチャンの工房で売ってるものはB級品か、かえって味があった。