LAB1

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シンガポールに住み始めたのは2010年12月だが、以後3年強はルームシェアをして暮らしていた。一人で住めるようになったのは2014年2月のことで、自分専用の作業場が手に入った喜びも手伝い、大枚をはたいて3Dプリンタ(Makerbot Replicator 2X)を買った。その最初期に作ったのが、上の写真のキーホルダーだ。

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このキーホルダーを、僕は5年以上使っている。普段はもちろん、出張、旅行に行く時だって、ズボンのポケットに入れている。その結果、角は丸く、縁は歪み、文字は折れ、穴は削れ、面にはテカりがでてしまったのだが、それが実に面白いと思っている。3Dプリンタは試作のため、当座のための道具だ。そんな3Dプリンタで作ったキーホルダーを肌身離さず使っていたら、味が出て、妙に渋くなった。こうなって初めて「デジタルファブリケーションによる一点もの」と言える気がする。

「LAB1」とは「家こそが第一の実験室である」という意味。上司も部下もいない、自分(と家族) だけのラボ。LAB1をもったことは、自分にとって独立独歩の始まりだった。だから、たとえこのキーホルダーが壊れたとしても、またLAB1を刻んだキーホルダーを作るだろう。みんなもLAB1を持とう。

やる気がでないのは、自分のせいじゃない (タニタ 温湿度計TT-559)

3Dプリンタの敵は、温度と湿度の変化だ。マテリアルを劣化させず、安定してモデルを出力するために、気温が高くて、湿度の低い室内を維持したい。そこで今年の2月から作業部屋に温度湿度計を置くことにした。安心のタニタ製だ。

これが想定以上に良かった。3Dプリンタを使った作業が捗るようになっただけでなく、自分の調子が温度や湿度に影響されやすいこともわかった。なんかやる気がでないな、仕事がのらないなと思うときは、だいたい寒すぎたり、湿気が多かったり、温度と湿度のバランスが悪い。そんなときは、エアコンをつけたり、窓を開けたりして、温度と湿度を調整してやる。それだけで、ずっと身体が楽になるし、気分が前向きになるから面白い。

埼玉に引っ越してからはIoT温度湿度計を購入し、玄関先と各部屋にセンサを設置している。気圧計もついているし、スマホからログが見られるのが良い。タニタの温度湿度計は、もう一台買い足して、オフィスとラボの両方に設置することにした。タニタの温度計の良いところは、文字盤が大きくて読みやすいだけでなく、時計までついているところだ。さらにマグネットつきなのでスチールラックにピタっと張り付く。

人間というのは、実に芯のない生き物だ。だからこそ自分だけでなく、環境を調節して生きるしかないのだろう。

WiFiの強さ = 酸素の濃さ (TP-Link Deco M4)

春から関東の郊外にある2LDKのマンションに住んでいる。駅に近いほかは誇るところのない部屋だが、夫婦で住むには十分な広さで、生活空間と作業空間が分離できたのは嬉しい。

一方、インターネットに関しては不満があった。長細い間取りの、鉄コン造のマンションでは、無線LANルーター1台でカバーしきれないのだ。人気だからといって買ったNEC無線LANルーターが非力で非力で、居間から遠い作業部屋ではネットが途切れて仕事にならなかった。
じゃあシンガポールの頃はどうしていたか。自分はTP-LinkのPowerline Adapterを使っていた。Powerline Adapterを使えば、電力線がネットワークケーブルになるので、分厚いマンションの壁を越えて、ネットワークを広げることができる。当時は今より広い部屋に住んでいたが、TP-LinkのおかげでWiFiには困ったことがなかった。よって今回もまたTP-LinkのPowerline Adapterを買おうと思っていた。そんな時に、同社のDeco M4に出会った。

Google Wifiが出てから、ずっとメッシュネットワークには興味があった。風呂もトイレもところ選ばず、家中で安定してネットができるなんて、それはまるで夢のようだ。だけど家で使うには「3万円〜」という価格が悩ましかった。そのメッシュネットワークが、Deco M4なら2台・1万円ちょっとで構築できる。そこで、モノは試しにと思って買ってみた。

これが、良かった。もう部屋のどこでも途切れない。PC 3台、スマホ2台、タブレット2台、各種IoT製品がぶら下がってても、まったく不安がない。設定もスマホからスマートにできた。この家に住み始めて、はや7ヶ月。ようやくWiFiの濃い、息苦しくない日々がやってきた。

TP-Linkは、個人的に3Mと同じくらい信頼できるメーカーだ。今後も応援していきたい。家のWiFiに不満がある人は、ぜひ買ってみて欲しい。