物語

清々しさをともなう肌寒さで5時に眼を覚ます。うつらうつらと思索しているうちに再び眠りにつき、また眼を覚まし、シャワーを浴び、自転車をこいで勤め先の大学へ向かう。火曜日は、大学近所のデニーズで朝食を摂るのが気に入ってる。しっかりと洋風の朝食を食べて、勤務開始まで思索や作業に没頭する。これがなかなか気持ちいい。10時になると、閑散としていた店内もマダムたちで賑わってくる。それが時計がわりになる。

大学での勤務を終えて、家に帰り、今日は一冊の小説を読んでいた。これまで読んでなかったことが恥ずかしいくらい有名な、古いフランスの小説。さすがに人を惹きつけるものがある。明治の文豪の作品を読んでいるときのような、血潮の高鳴りが感じられる。

ところで僕は、最近になって、物語の創作に惹かれている。というのも、人と機械との相互作用だけに注目していては、つまりインタフェース/インタラクションのみに固執していては、表現されるもののなかに映画でいう「尺」的なものを発想することができない、と思うから。まだ言葉にするには曖昧模糊としているけど。とにかく実践して血肉と化さないといけないな。