我が家のキムチ鍋

シンガポール暮らしの影響で、我が家は夏でも鍋を食べる。秋・冬・春は余計に食べる。鍋料理の横綱カニとスッポンだと思うが、食材が強すぎて、家庭で工夫できないのがつまらない。その点、キムチ鍋は面白い。かれこれ20年ほどキムチ鍋を作ってきたが、ここ3年で決定版というべきレシピが出来あがった。秘訣は次の3点だ。

  1. 水600ccに、桃屋のキムチの素を大さじ5、ヤマキウの秋田味噌を大さじ2を加える。桃屋は悪魔である。ご飯ですよ、やわらぎメンマ、食べるラー油など、中毒性のある食品ばかり作っているからだ。味の調合センスが人智を超えている。特にキムチの素はやばい。これに東北の塩味の強い赤味噌を入れると、東西南北中央不敗になる(仙台味噌でもいい)。
  2. フライパンで胡麻油を熱し、豚バラ肉を好きな量だけ炒め、キムチの素(大さじ1程度)で味をつけ、1にぶち込んで鍋で煮る。これはタモリのキムチ鍋の方法である。その後、普通のキムチ鍋と同じ要領で調理していく。
  3. 野菜を投入するタイミングで、有頭エビを入れる。最近は、どのスーパーにもアルゼンチン産の赤エビが売ってると思う。それを人数×2匹以上入れる。頭部から出汁がでるので、頭のないエビだと意味がない。エビが売ってない場合は、渡り蟹や、ホタルイカでも良い。ただし、出汁要員なので生に限る。海鮮は「旬=美味い=安い」なので、季節に応じて、安くて美味いものを選べばいい。

お気づきだと思うが、我が家の鍋は、いかに出汁を強くするかに力点を置いている。出汁が美味い鍋は、野菜が無限に食べられるし、〆の雑炊が官能的に美味い。