AE-1200

2020年元旦にmi band 4を買って、それから3年半、それこそコロナ禍の間はずっとmi band 4をつけてきた。軽くて、丈夫で、2週間以上充電がもち、無駄がなく、美しく、値段も安い、最良のスマートウォッチだったけど、スマートウォッチだからこそ、毎日同じものを同じようにつける必要がある。それが、もういい加減嫌になってきたので、この夏から、昔馴染みの腕時計を日替わりで使うことにした。

今、特に気に入って使っているのは、2016年ごろに買ったカシオのAE-1200だ。当時はチープカシオが流行っていて、その頃の自分はシンガポールに住んでいた。最初はムスタファセンターでシチズンデジアナテンプを買おうと考えていたが、寿命を考えたらオールデジタルのほうが良いだろうと思い、似て非なるカシオをチャイナタウンのPeople's Park Complexで買った。

AE-1200は4都市の時刻が表示できるので、色んな国を腕につけて旅した。そのうちの1つがイタリアだ。ローマのレストランでパスタを食べていると、「お客さん、時計を落としましたよ」とボーイが話しかけてきた。彼の掌にはAE-1200。「え?」と思って自分の手首を見ると、そこにもAE-1200。「は?」とボーイを見上げると、満面の笑み。「同僚がお客さんと同じ時計をしてたから、持ってきたんだ」とのこと。AE-1200をつけると、そんな愉快な旅の記憶も蘇る。

さて、シチズンのデジアナテンプの代替として買ったカシオのAE-1200だが、調べてみるとデザインの源流はセイコーのデジボーグにあるらしい。

utdesign.net

デジボーグは007のジェームズ・ボンドが使用したとかで好事家たちの人気が高く、その余波でAE-1200にもマニアがおり、彼らはカシオロワイヤルの愛称で呼んでいる。さらにはAE-1200の樹脂ケースを金属ケースに変える改造部品まで売られている。

www.skxmod.com

ものづくり屋の好奇心として金属ケースに交換してみたくはあるが、先の思い出や、軽妙なところがAE-1200の魅力なので、いましばし、このまま使うと思う。電池は10年持つらしいから、あと2年は現役かな。ちなみに現在、mi band 4は足首につけている。問題なく使えている。