社会性

副査をお願いする教授より本日は「社会性」について考える機会を頂いた.

社会性,ひとつは安心・安全・利便・効率に関わるもの,もうひとつは社会に何をか問うもの,である.世の許しをもらうものにはすべからく社会性が必要であり,仮に君(僕)が作っている・作ってきたものに社会性があるとすれば,後者なんだろう.では「君は何を世に問うているのか」.

今日の僕は,そこで返答に窮した.問うべきことがあったような,なかったような.言葉にするのを避けていたような,むしろできなかったような.曖昧模糊とした現状で思い浮かべるは「へうげもの」の次の一節.千利休が織部に放ったこの台詞「あなたは世に何を広めたいのですか?創ったものにて何をなさろうとしておりますか?それがわからずば,創造する意味など無く,人々の心を打つことは無いでしょう」.

なればこそ,織部と同じく自分の正体を探求せんかな.それしかあるまい.

二十七歳はRock'n Rollの享年.確かに死んだかのように創意の失われた一年ではあったが,ここにきてようやく活路が見出せたような気がした.