仮設収納暮らし

僕らは、まだまだ賃貸生活が続く。だから、なるべく家具は増やしたくない。かといって、収納すら買わないでいると、部屋が余計に狭くになる。そこで折衷案として、組み換えできる仮設の収納を使うことになる。

家電・食器用

例えば電子レンジや食器のように、重量のあるものをおくならスチールラックが便利だ。ホームエレクターが由緒正しいのかもしれないが、国内で手に入れるならルミナススリムだ。安くて丈夫。

揺らがない!たまらない!棚耐荷重135kg

耐荷重が135kgで、組み立ても容易。20年以上使える耐久性もある。なによりサイズとオプションパーツが豊富で良い。特にコの字バーと、スライドシェルフは台所収納に便利。コルクシートはスチールの無機質さを和らげてくれるし、食器類が傷つくのも防いでくれる。

コの字バー スライドシェルフ

使わなくなったら、分解して押入れにしまってもいいし、ベランダ収納にしてもいいだろう。楽天などで買えば、ホームセンターより安く、配送もしてくれ、ポイントもたまる。自分は下のサイトで買っている。

www.rakuten.ne.jp

欠点があるとすれば、本棚に使えないことだ。定番品の奥行きは460mm。本棚として使うなら、A4サイズが縦に入る250mm前後、もしくは横に入る300mm前後が最適だ。よって、そこは別種のスチールラックを使う。「ボルトレス、スチールラック、1800x900x300」あたりで検索すると、耐荷重150kgくらいの金属ラックが12,000円前後で買えると思う。見た目はあまりに事務的だが、書籍という大事な財産を守ってくれる。値段対強度はIKEAや無印の本棚の比ではない。

雑貨・植物用

f:id:exyk:20200309164207p:plain  f:id:exyk:20200309164202p:plain

軽いものを収納するなら、1x4や2x4といったSPF材を使った突っ張り式の仮設収納が良い。木材をホームセンターで買って、上下に突っ張り用の部品をつけて、棚板をねじ止めすれば、あっという間に完成してしまう。しかも突っ張り用部品は再利用可能なので、たとえ部屋の大きさが変わっても、木材だけ買い直せばいい。

突っ張り用の部品は、ディアウォールラブリコウォリストピラーブラケットなどから選ぶことができる。ホームセンターで手に入りやすいのはディアウォールとラブリコだろう。自分は、見た目が華奢なラブリコを使っている。特に屋外使用可能な金属製(写真下)は樹脂製より雰囲気が良く、気に入っている。

完成後の丈夫さは気になると思うが、スチールラックのような耐荷重は望めない、とだけは思っておこう。電化製品のように重くて壊れやすいものを避け、文庫や衣類、調味料のように軽くて壊れないものを置けば、不安も実害もない*1

棚の作り方は、次の通りだ。

1. 計測

部屋のサイズをはかって、棚の幅、奥行き、高さ、枚数を決める。写真左の棚板は1x10材を使っている。なので幅600mm x 奥行き244mmくらい。写真右の棚板は1x4なので、奥行きは89mmくらいだ。

2. 突っ張り部品の選択

次に使用する突っ張り部品を選ぶ。部品が決まると、突っ張り棒となるSPF材のサイズも決まる(棚の高さ - 突っ張り部品の高さ = 購入するSPF材の長さ。突っ張り部品の説明書に従うこと)。

3. 木材の購入とカット

寸法と部品が決まったら、ホームセンターで木材を買う。だいたい6フィートの1x4材で200円弱、2x4材で300円弱だと思う。棚板も買う。1x4〜1x10くらいのSPF材が使いやすいが、奥行きが増えるとお値打ち感が減っていく。なので、厚さ12〜15mmくらいの針葉樹合板を切って使ってもいい。1820mm x 910mm x 12mm で1,500円くらい。ただし、ささくれには注意。木材を売ってるホームセンターは機械でカットしてくれるので頼むべき。だいたい1カット50円くらい。

4. その他の道具と部品の購入 

突っ張り部品と木材の他に、棚板を固定するためのL字金具と、金具を固定するための木ネジ(タッピングスクリュー、コーススレッドなどとも言う)が要る。金具は2x4用のがホームセンターに安く売っていて、1個200円くらい。木ネジは、木材の厚さ+ 金具の厚さ - 3mmくらいの長さのものを買えばいい。ネジの形状とネジの太さはL字金具にあわせて決めよう。上の例では皿頭のM4を使っている。40本で300円前後だった。

あとは木の塗装用具だ。室内で使う仮設収納なので、白木のままでも全然いいと思う。1年もすれば、木肌が日焼けして落ち着くだろう。ただ植物を飾ったり、台所に設置するなら、オイルかニスを塗っておくと耐水性があがる。オイルならワトコオイルが、ニスなら水性ウレタンニスが、入手性も良く、塗装の手間が少ない。上の写真の棚は、どちらもワトコオイルのダークウォルナットを使っている。木目を生かすなら、ワックス(蜜蝋やブライワックスなど)やステインといった塗料もあるが、耐水性はない。木目を隠して真っ白・真っ黒に塗るなら、水性多用途カラーが便利。

  

無論、塗装にはコストがかかる。塗料のほか、ハケ、うすめ液(ハケの洗浄用)、塗料皿(100均のステンレスボウルが使いやすい)、ビニールシート、新聞紙、ウェス、紙やすり、などが必要になる。それに乾燥まで放置できる場所も必要だ。とはいえ、コストをかけただけの効果はあるし、完成後の満足度も高まる。

 ワトコオイルの使い方、ワトコオイルの色見本については、下記のページが参考になる。ほか、各塗料の使い方はYoutubeなどでも学習できる。

www.hoxan.co.jp

weboo.link

5. 組み立て

木材を塗装したら、あとは突っ張り部品の説明書どうりに作ればいい。iPhoneの水準器(アプリ)などで水平をチェックしながら、少しずつやる。ときどきムキー!っとなることがあるかもしれないが、大丈夫。二人でやると手が増えてさらに楽。

ねじ止めには電動ドライバーがあると楽だが、SPF材は柔らかいので手でもいける。もし電動ドライバーを買うとすれば、聞いたことのないメーカーの、安い充電式はやめたほうがいい。それで自分は何回か損をしている。無難なのはブラックアンドデッカーののコード式。自分は10年以上使っているが、まったく壊れる気配がないし、充電しなくていいのも気楽。ただコントロールが大雑把で、微力でアクリルに穴を空ける、みたいな芸当がうまくできない。よって作品づくりには使いたくないのだが、木材相手なら問題がない。もしお金に余裕があるなら、ボッシュやマキタの充電式がいい。職場ではマキタの10.8Vの電動ドライバを使っている。掃除機ともバッテリーが共用できていい。

棚作りのコツは完璧を目指さないこと。そもそもSPFも針葉樹合板も構造材料で、人の目につかない場所で、大雑把に使われるために作られている。だから歪みも多いし、木目も汚い。それを敢えて家具にするところに無茶があり、面白さがある。傾きや隙間ができても、塗りムラができても、使い始めれば気にならない。遊びだと思えば、かなり遊べる。

*1:もし本気で丈夫な壁面収納を作りたかったら、大家と相談してSSシステムを設置すると良い。https://www.royal-co.net/sssystem/