8月4日・5日に開催されたSingapore Mini Maker FaireでCatapyを出展しました。これが記念すべきシンガポール初のMaker Faireというわけで、期待に胸ふくらませ、馳せ参じたわけです。
場所はシンガポール・サイエンスセンター。シンガポール島西部のジュロンイーストに位置する科学館です。Maker Faire期間中は、Bartholomewさんの段ボールアートがいたるところに展示されてました。
これがMaker Faire会場。サイエンスセンター外のMarqueeで行われました。
中に入ってまず目につくのが、SL2labのワークショップブース。子どもたちが工作して、終日賑わってました。
会場の壁側には企業ブースが並びます。Makeのバックナンバーが売られていたり、最近登場したルネサスのSakura Boardが展示されていたり、Autodeskが3Dプリンタやレーザーカッタを使った作品を展示していたり。僕もしばしばお世話になってる、シンガポール版スイッチサイエンスことsgBoticもブースを構えてました。ネットショップの中の人に会えるの、やっぱ嬉しいですね。
そして会場の中央にはシンガポールのMakerの作品が並びます。ゴスなぬいぐるみがあり、リアル「いいね!」ボタンがあり、大学生の研究発表もあり、自作の水耕栽培があり。Zineを売ってる人、珍奇な楽器でパフォーマンスしてる人、自作のArduino互換基板を売ってる人も。もちろんARDroneハックも。Kinect・Wiiコン・ルンバ・ARDroneは、本来の使い方されない四天王ですね。
会場の角には作業場が用意されてました。ここを使って、同僚のKenが動く折り紙教室を開いてました。今回のMaker Faireには僕の他にも何名か日本人が参加していて、今村さん・米山さんの体験教室も大変盛りあがってました。
会場のもう片方の角には、シンガポール・ロボカップに参加している子どもたちが、自作のロボを展示していました。マインドストームを流用したものもあれば、フレームから自作したものもあって、なかなか見応えがありました。それと、ある少年のノートパソコンに初音ミクのシールが貼ってあったの、実に印象深かったですね。
今回の展示の中で一番おもしろいなぁと思ったのは2つあって、ひとつはintelブースにあったバナナピアノ。嘘発見器と同じ要領でバナナを鍵盤化しただけの装置なのですが、熟れたバナナの表皮を叩くように触る経験なんて初めてだったので、ただひたすらに新鮮でした。
もうひとつは、Reprap系3Dプリンタのportabee。500US$とは思えないクオリティでビビりました。僕が普段使っている3Dプリンタは産業用のものですが、もはや価格差ほどの違いを感じませんでしたね。いやぁ嬉しい時代になった。
そうそう。僕のCatapyブースも、少年たちに人気でしたよ。こんなに「売ってくれ、売ってくれ」と言われた展示も初めてでしたね。
というわけで、まとめ。Singapore Mini Maker Faireは大盛況のうちに幕を閉じました。金融都市国家・シンガポールにもちゃんとMakerはいて、Makerをささえる企業があって、そうした文化にふれたい人々がいるってことが実感できて、実に良かったです。ここからどんな風に深まっていくか、どんな土着な文化が育まれるか、非常に楽しみですね。